このページでは、自分にあった勉強法を探してる中学生、もしくは保護者向けの内容になります。
「勉強法」には特別な響きがあります。
これさえやれば成績が上がる!という魔法のように。
「勉強法を知らないから成績が上がらない」という言い訳にも使われます。
自分にあった勉強法はどうすれば見つかるのか?
個別指導15年の経験をふまえてお話をさせていただきます。
結論:行動を数値化すれば、自分に合った勉強法が分かる。
多くの人が実践して効果を感じてる方法、科学的に効果が証明されてる勉強法が存在します。
例えば、「用語を暗記したいときは、目で見るだけでなく、書いたり、音読したり、耳で聞く」という勉強法があります。
王道と言われる方法を知っておくと、ムダな勉強をしなくてすみます。
でも、「これぞ今まで探してたものだ!!!」と、感動することはないでしょう。
なぜなら、自分に合った勉強法とは、探すのでなく自分用にカスタマイズするものだからです。
自分にぴったりの勉強法が必ずどこかにあるはず!!!と、探し続けるのをやめてくださいね。
あなたが友達に聞いたり、本やネットで見つけた方法。それをマネするだけなく、自分用に調整するだけ。
つまり、あなたの探してる物は目の前にあるのに、気づいてないだけ。
ダイヤは磨かないと、ただの石ころ。足元に転がってても、気づかないのと同じです。
じゃあ、どうすれば自分に合った勉強方法になるのかを教えます。
勉強の適正時間を調べる
勉強とは「1日だけがんばれば良い」ではありませんよね。
今日はやる気があるから、3時間勉強した。
でも次の日になったら、全然やる気がなくで勉強しなかった。
少しでも良いから毎日続ける
人間は習慣化してるものは、よい悪いに関係なく続けようとします。
部活に入りたてのころは、練習メニューがきつかったとしても続けるうちに慣れてきた。
逆に、テスト週間中に部活が停止していて、練習を再開したら、きつくて困った。
こんな経験はないでしょうか?
続けてるときと、1回ストップして再開するときでは、全然違うんですね。
勉強も同じで、1回休むと、再開するときがしんどくなります。
時間がとれないときでも、1日5分で良いから勉強を続けることが重要です。
勉強時間を数値化する
とはいえ、毎日5分しか勉強しないのでは、成績アップは難しいですよね。
ある程度の勉強時間は必要なのは、分かると思います。
ここでやってはいけないのは「勉強時間」をネットで調べることです。
たしかに、学年×15分とか20分などの公式的なものはあります(ここでいう学年とは中1の場合7年生、中2は8年生、中3は9年生と計算します)
でも、あくまでも目安であり、アナタにあった数字とは限りません。
○○が苦手、▲▲を強化したい
という感じで学習課題はみんなバラバラです。
それにかかる時間もバラバラですから、目安の勉強時間を知ったところで意味はないのです。
大事なのは、あなたの適正時間がどのぐらいなのかを数値化することです。
普段と休みの2パターンで計測します。
どのぐらいの時間なら、勉強にとれるのか。そして集中力が続くのかを調べます。
調べるといっても難しいことはありません。ノートに、何時から何時まで勉強~休んで何時から再開、、、何時に寝る
という記録を残しておけば良いです。各時間ごとに記号で集中度合いを記録。(集中できてたら◎、全然ダメならバツなど)
ここまでがステップ1です。
次に、翌日の、「勉強のやる気」がどんな感じなのかを記録します。
この繰り返しで、1~2週間のデータをとって数字や記号から、あなたの学習最適時間をだすのです。
- 5月13日(月)3時間勉強
- 5月14日(火)やる気なし 5分勉強
- 5月15日(水)やる気◎ 1時間勉強 集中◎
- 5月16日(木)やる気○ 2時間勉強 集中▲
- 5月17日(金)やる気▲ 30分勉強 集中☓
- 5月18日(土)やる気◎ 3時間勉強 集中○
- 5月19日(日)やる気▲ 2時間勉強 集中☓
このデータから分かることは、まだ3時間の勉強には慣れてない
ということです。
3時間勉強すると、翌日ガタッとやる気がおちてます。
なので「1時間」の勉強を毎日続けることが、現段階で「毎日勉強する」のに最適な学習時間だと言えます。
こうやって学習記録を数値や記号で残すことで、あなたの最適な学習時間が計測できます。
これは、塾で実際に生徒に計測させたデータです。
「1時間なんて、少なくないですか?」と言ってきましたが
「できない3時間よりも、毎日続けられる1時間のほうが、効果はでるよ」
とアドバイスしました。
「1時間なんて、少なくないですか?」
↑自分にあった勉強法を探してる子に限って、へんな部分を気にします。
自分ができる範囲から始める、それを毎日続けることが重要です。
自分にあった睡眠時間を計測する
記憶に重要なのは、「睡眠」です。
寝てる間に脳は、勉強した内容を整理整頓するからです。
「睡眠時間を削ってがんばる」というのは、自爆行為なので注意してください。
自分に必要な睡眠時間をはかって、1日のスケジュールから引いてしまう。
残った時間内で、勉強するようにしてください。
とはいえ、中学生には注意してほしいことがあります。
特に男子なのですが、寝すぎの子が多いです。
必要以上の睡眠はいりません。ムダに寝てないかだけは注意してください。
数値化する方法は、勉強法の適正時間をはかったときと同じでokです。
布団にはいった時間と、朝起きた時間を記録します。
朝起きたら、気持ちを記号で記録します。
よく寝れたと思ったら◎
まあ、寝れたと思ったら○
眠いなら▲
全然寝れてない、目覚ましでも起きられないならバツ
とします。
睡眠に関しては、◎になるのはなかなか難しいかもしれません。
なので○レベルを適正時間と考えるほうが良いと思います。
ねてる間に、一度目をさましたら、それも記録しておきましょう。
睡眠は、何時間ねたかも大事なのですが、あわせて「睡眠の質」も大事です。
途中で起きることが多いということは、睡眠の質が低下してる可能性もあります。
テストの結果を常に確認する
定期テスト、模擬試験の結果を、常にチェックできる状態にしましょう。
成績の悪い子ほど、テストの点数を覚えてません。
覚えてないのは仕方ないとして、じゃあ、家で調べてきてと頼んでも「分かりません」となるケースも。
成績のわるい子ほど「点数」を、自分の前から消してしまおうと考えがちです。
たしかに、良い点数でなければ、おもしろくないですからね。
テストの点数を「なぜこんな点数をとったの?」と反省するための材料と考えるのはやめましょう。
そうではなく、次にどうやったら、アナタの目標に届くのかを考えるための材料
と思うのです。
「なぜ(反省、親や先生が怒る)」ではなく「どうやったら夢がかなうのかのヒント(自分の味方)」と考えてください。
点数が分かれば、一番効果のある戦略を作ることができます。
模試で国語が100点満点中、30点
英数は60点、理社は70点台とします。
↑
もし、あなたがこんな状態なら、どういう戦略をたてますか?
わたしなら、国語を最優先課題にします。
5教科の勉強で一番力をいれない子が多いのが「国語」です。
模試の直前に勉強する子に聞いても、国語はノー勉が多いです。
これは全国的に言える傾向だと思います。
とはいえ、ノー勉でもある他の教科よりも程度点がとれるのが国語です。(日本語の問題ですから)
それなのに、国語で30点ということは、致命的です。
無条件で負ける、ハンデを追ってるのと同じです。
仮に国語以外で社会も30点であれば、社会を優先するかもしれませんが、今回はそのパターンではありません。
国語を真剣に勉強すれば、他の教科の勉強にも良い影響を与える可能性もあります。
なぜなら、英語も数学も、日本語で理解するからです。
今なにをやれば、自分にとって一番得なのかをじっくり考える。
テストの点数を各教科見比べることで戦略がたてられます。
サンプルデータは多いほどよいです。
つまり、1回のテストデータだけでは、たまたまその点になったという可能性もあるからです。
学校のテスト、模試の点数を、ノートにまとめてみましょう。
そこから、感じたことを書き出してみましょう。
各教科の勉強時間割を数値化
英語、数学、理科、社会、国語、
各教科、どれだけ勉強してるかを知っておくことは重要です。
ここで言いたいのは、5教科をまんべんなく勉強してほしい
ということではありません。
テストの点数をあげるための戦略作り
そして戦略通りに行動できてるかをチェックするためです。
例えば、国語の勉強を少しやらないとダメだ
と戦略をたてていたとします。
実際に、各教科の勉強時間を数値化してみたら
英数ばかりやっていて、国語の時間が少なすぎた。
こういうことは、よくあることです。
仮に学習計画をたてたとしても、その通りに進むとは限りません。
その日のやる気に左右されることもあるでしょう。
すると、無意識に自分のやりやすいように勉強してしまいます。
国語を伸ばそうと戦略をたてたということは、その子にとって国語は勉強する習慣がない、もしくは苦手である可能性が高い。
なので、無意識に、習慣化されてる、もしくは得意な教科の勉強ばかりをしてしまう
というオチです。
自分では、やってるつもりでも、数値化してみると、意外に勉強してないことが分かります。
やってるつもりにならないようにするために、各教科の勉強時間は常に確認できるようにしておきましょう。