このページでは、英語長文が苦手な中学生に向けてコツを紹介します。
英語長文が難しく感じるには、何種類かのパターンがあります。
自分がどのパターンにはまるかを知ることから始めましょう。
パターン1:長文の見た目にだまされてる
長い英文を日本語になおすのは難しいと感じるかもしれません。
考える前に、やる気を失う人もいるでしょう。
ただ、コツさえつかめば、それほど難しいものでもありません。
区切りに「/」をいれてみましょう。
日本語になおすと
ケンはアイデアを得ました/文化祭の/家で/昨日の朝
どんな意味かが見えてきましたね。
ケンは昨日の朝、文化祭のアイデアを家で思いつきました。
こんな感じの日本語訳が作れればokです。全く↑と同じ訳にならなくてもかまいません。
ケンは昨日の朝、家で、文化祭のアイデアを思いつきました。
でもokです。
パターン1の解法
「/」をどのタイミングで長文にいれるか?
どこにいれても間違いではありません。「こうしたら簡単だよ」というコツをご紹介します。
・前置詞の前で「/」をいれる
前置詞(ぜんちし)とは、at,in,on,about,with,forなどを指します。
例文だと「for」と「at」が前置詞です。
前置詞とは、名詞とセットで使うルールがあります。
例文であれば「for」は「school festival (文化祭)」、 「at」は「home (家)」がとなります。
なので、ここからここまでがセットですよと「/」で区切ってあげるのです。
「/」を入れて長文を読む方法を「スラッシュリーディング」と呼ぶことがあります。
「/」のことを「スラッシュ」と呼ぶことから、そう名づけられてます。
スラッシュリーディングを使うと、長くて訳せそうにない英文でも、なんとなく意味が分かるという状態にもっていけます。
なので、英語長文が苦手な中学生は、とりあえずスラッシュリーディングを使ってみると良いでしょう。
パターン2:英文の構造が見えてない
英文ひとつひとつは約せるけれども、最終的に何を言ってるのよく分からない
という人は、ここで紹介するコツをマスターしてください。
少し極端な例文を作ってみました。(中3の関係代名詞を使った文章です)
パッと見で、文の構造が見えたでしょうか?
国語では「文」の基本構造は「主語+述語」と習いますよね。
東京は日本の首都です。(主語:東京 述語:首都)
スカイツリーがある東京都は日本の首都です。(主語:東京 述語:首都)
関東地方にある東京都は日本の首都です。(主語:東京 述語:首都)
文がどんなに長くなろうとも、主語と述語をみれば、言いたいことは分かります。
実はこの読み方、英語長文でも使えるテクニックなんです。
とくに英検や模試、高校入試で出題される英語長文は量が多いです。
ひとつひとつ、スラッシュリーディングで丁寧に訳しても、読み終わったときに
「で、この長文は何が言いたいの?」となりかねません。
なので、スラッシュリーディングをする前に、長文全体をざっくり読んでしまい、ポイントをおさえてから、1文1文を丁寧に読むと、全体の内容が理解しやすくなります。
↑
この英文の骨は、どこか分かりますか?
↑
たったこれだけなんです。
長く見えてしまうのは、内容を説明するための肉がつきすぎてるからなんです。
つまり、「何がいいたいの?」とならないようにするためには、肉をなくして骨だけが見えるようにトレーニングする必要があるんです。
中学校では、「肉のなくし方」は教えてくれません。
逆で「肉のつけ方」を教えてくれます(←ここ大事)
中1から登場する「前置詞」
このルールは、すでに話しました。
「名詞とセットで使う」でしたね。
↑
例文の一部をもってきました。
「for」が前置詞で、「school festival 」が名詞です。
このかたまり(肉)が、直前の「The idea 」を説明してるのです。
「そのアイデア」だけでは、なんのアイデアか分かりませんよね。
なので、肉をつけて「学校祭のアイデア」としてるわけです。
「前置詞+名詞」は肉です。
では、例文をもう一度見てみましょう。
肉が見えますか?
見えたてきたら( )でくくってみましょう。
次の肉を話します。
まだ関係代名詞を習ってない人も多いと思います。
今は気にしなくて良いです。
それが肉なんだと思ってくれればokです。
関係代名詞とは、サブ的な「主語と述語」で名詞を説明する肉です。
サブなので、メインの「主語と述語」にはなれません。
例文でいうと
that ken got (at home )yesterday morning
↑
ここまでが関係代名詞のテリトリーになります。
「that」は「あれ」と訳すヤツではありません。
ただの記号だと思ってください(日本語にはなおしません)
(ケンが昨日の朝、家で得た)が日本語訳です。
この肉がThe idea を説明してるのです。
つまり、「ケンが昨日の朝、家で得たアイデア」という構造です。
The ideaには、もうひとつの肉がついてましたね=(for school festival )
なので、
The idea←(for school festival )
↑(that ken got (at home )yesterday morning)
という構造になってます。
なので、全体としては、、、、
ケンが、昨日の朝、家でえた文化祭のアイデア
という日本語訳になります。
関係代名詞という肉を( )でくくってみましょう。すると
となります。
では(肉)を消してみましょう。
↑このように骨だけになりました。
パターン2の解法
英語長文の中から肉を探して( )でくくるようにしましょう。
そのためには、何が肉なのかを知ってないといけません。
中学校で先生が英文法を教えてくれますね。
そのとき、この文法はなぜ勉強する必要があるのか?
そこに注目して先生の話しを聞いてください。
英文法というと、形に注目がいきがちです。
例えば現在進行形が「Be動詞+~ing形」みたいな感じ。
でも、それって教科書やワークにものってると思うんですよ。
なので先生の話しを聞くときは、形だけでなく
「使う意味」を意識してください。
名詞を説明(修飾)するために、これを使うんだと
という話があれば、それは肉だと思ってください。
この他に動詞を説明する肉もあるので
「○○を修飾」と先生が言ったら、肉だと考えてください。
パターン3:抽象度が高すぎる
パターン1やパターン2の解法を使っても、いまひとつ理解しきれない英文が存在します。
それは、抽象度が高すぎる話題の英文です。
簡単にいうと、「日本語で言われたとしてもピンとこない内容」ということです。
例えば「発展途上国」「国際協力」と言われて、「あーそっち系の話ね」とピンとくる子もいれば「???」という子もいるわけです。
これは英語力というよりも、長文を解いてる本人の知識量の問題になります。
日本語で理解できないものが、英語で理解できるわけがない
というごく当たり前の理由です。
パターン3の解法
対策としては、あなたが読むことになるであろう英語長文(入試、英検)の出題傾向を分析して、それにあわせて日本語で知識をふやしておくことです。
国際協力の話がよく出題されてるなら、図書館にいって読みやすい本がないかを探してみましょう。
本を読むのが苦手なら、テレビ番組でやってないかを探してみましょう(NHKは良質な番組が多いです)