「どんな褒め言葉が子どもにはいいの?」「おだて過ぎれば調子にのるし、、、何も言わなければ「冷たいね」と言われるし。」子どもを持つ親なら誰もが一度は悩みますよね? 子どもをほめないといけないと思っている人が多すぎます。ほめ方を間違えれば、努力しない子どもになります。なぜ子どもが親にほめてほしいのか?を考えたことはありますか?そこに問題の答えがあるんですよ。
無理に褒め言葉を探す必要ナシ
まずベースになる部分から話します。「小中学生の子どもを無理にほめる必要はない」というのが私の基本的な立ち位置です。世間一般的にほめるというのは、結果に対して評価を与える行為ですよね。テストで100点をとったら「すごいね」と子どもをほめる。
ほめる側、つまり親の視点からみると一番楽な行為です。結果がでている間は子どもうれしいでしょう。しかし結果が出せなくなったときに状況は二極化します。具体的にいえば小学生の低学年のころだと100点をとれた子どもでも、4年生あたりになると簡単にはとれなくなります。
このとき子どもの反応はは大きく2つに分かれます。努力不足や自分の力不足を素直に認め次回は100点をとれるように頑張ろうとする子。
もうひとつは、テストの結果が親にバレないように隠してしまう子ども。つまり結果を素直に受け入れたり、自分の力不足、努力不足を受け入れられない状態。
最近では「結果ではなく努力の過程に対してほめる教育」を良しとしない考え方もあります。たしかにビジネスやスポーツは結果が全てです。いかに努力しようがしまいが結果がだせなければ無いに等しいという見方もできます。
その視点から考えると、子どもを結果に対して褒める行為は正しいのかもしれません。しかし結果に焦点をあてると、上記のような自分の非を認められない、隠そうとする状況に追いやってしまう可能性もあるのです。詳細はこちらの記事にまとめています。
調子にのって努力しない子どもになるかも
ほめ方のテクニックとして、子どもの良い部分をほめる方法があります。努力や結果というより、隠れた才能部分をほめる方法です。短所よりも長所を伸ばそうとする考え方は悪いことではありません。「うちの子どもはこういう部分が優れている」と親が認識しておけば良いだけです。
親の決めつけが子どもの努力をさえぎることもあります。つまり親にあなたはこういう部分が優れてるとほめられたとします。すると調子にのってその部分を努力しなくなる可能性があるのです。
不得なものより得意なものを伸ばす。選択と集中は重要な考え方ですが、子どもにそれが全てあてはまるかは別の話しです。
小学生低学年の子どもには
なので子どもが小学生の低学年のうちは、結果にではなく過程に対してほめることをすすめています。親にほめられると子どもは生き生きと勉強します。これは間違いありません。勉強習慣を身につけさせたい時期ですので、やる気アップのために「ほめる」という行為は場合によっては利用して良いと考えます。
しかし、何でもかんでもほめれば良いわけではありません。心からの賞賛でない限り、子どもはウソを見抜きます。親が子どもをじっと観察する。そこからアナタの心の中に生まれた賞賛こそ、子どもに伝えるべきメッセージです。
子どもは親が見ていてくれたことを喜ぶのです。なので親にとっては結果をほめるよりもハードルが高くなります。共働きの家も多いでしょうし、家事も含めると忙しくてて子どもを観察するのは難しいという人もいるからです。こればかりは特効薬はなく、じっと見るしかありません。
その前提で話しますと、自分一人で抱え込まないことも大事です。つまりパートーナーや祖父母に観察してもらい、話しをあとから聞く方法もあります。できるだけ子どもとの接点を増やすことは重要ですが、時間的に厳しい場合は周囲の力を借りても悪いことではありません。あたはは遊んでいるわけではなく家族のために働いているのですから。
無理にほめる必要がない理由はまだあります。親はどこかで「子どもは勉強が嫌い」と考えていませんか? 大人にもそういうイメージはあると思います。なぜなら、苦手な教科は一つはあったでしょうし、中学生や高校生になればおもしろくもない授業をする先生もいたでしょうし、定期テキスト前に泣きながら徹夜で勉強した人、高校で赤点をとった人もいるかもしれません。過去の経験を総合的に判断すると「勉強=嫌い」となる大人は多いものです。
しかしそれは親のイメージであり、子どもが勉強は嫌いというのは大人の勝手な思い込みです。低学年ならほとんどの子どもが勉強が好きと答えます。この時期は無理に賞賛して子どもの勉強のモチベーションを維持しようと考える必要はありません。学校でどんなことがあったのかを毎日聞いてあげること。それだけで十分です。ここぞという場面、もしくはあなたが心の中からほめたいと思ったときだけ、子どもをほめるだけで十分です。
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を無理に連発する必要はありません。
小3~小6の小学生はどうする?
子どもが3年、4年、5年、6年と成長するにつれて、親はどのように対応すれば良いかを話します。
ベース部分から言うと、「ほめて、ほめて」という子どもに育たないように注意することです。 理由は子どもが大人になってから困らないようにするためです。
承認欲求が強い大人は、過程や結果に対しての賞賛をもとめます。努力しているオレってすごいよね。途中までの過程はさておき、結果をだしているオレってスゴいでしょ?
どちらにしても同僚や部下にはしたくないと誰もが思う大人です。そんな大人に我が子がなっていたらと思うとゾッとしませんか?
子どもが3年生や4年生になってきても。ほめる行為は続けてもかまいません。しかし、過度にほめ続ける必要はないです。それよりも子どもと毎日話しをしてください。
わたしが心配しているのは、ほめることがお手軽な子どもの対処法として書籍やネットで賞賛されていることです。多くの親が子どもに後ろめたさのようなものを感じているのではないでしょうか?
仕事、嫁姑問題、パートナーとの問題、など育児以外にも時間はとられるしストレスもたまっていきますよね。すると子どもにかまっているゆとりがないときもあるでしょう。そういう反省もあって、何かほめてあげよう~みたいなドラえもんのポケット的な考えでほめている人が多い気がします。言葉はとても重いものです。安易にほめ続ける行為が、子どもの将来にどれだけ影響するかを考えているか、疑問です。
じゃあ、ほめなくて良いのか?という話になります。まずは無理にほめようとせず、子どもをじっと観察する、話を聞いてあげる。そこから始めてください。そして日々の変化をノートにメモしておいてください。忘れてしまうので。そして心の底から伝えたいメッセージが生まれたときに、それを子どもにプレゼントしてください。無理にほめるよりもそちらのほうが何十倍も子どもは喜びます。
あなたのことをちゃんと見てますよ~ということが伝われば子育てはうまくいきます。子どもが親に見られてると感じないから、わたしを見て!見て!ねぇ、ほめてよ、こんなにがんばったんだから!!!と親に承認をもとめようとするのです。
つまり、子どもをほめないといけないと思う時点で、親として子どもをかまってあげていない、話をきいてない、など(理由はあるにせよ)後ろめたい気持ちがあるのではないでしょうか?
状況は個々に違います。まず今ある環境でできる最善の方法を探してください。必ず何かしらの方法で子どもとコミュニケーションはとれるはずです。離婚されて女一人で子育てを立派にされてる保護者に、塾で何人もお会いしました。子どもと話す時間は、親よりもわたしのほうが多かったかもしれません。お母さんは日中も夜も働いて家にいないので。
そんな環境でも、メールや交換日記でコミニュケーションをとっておられました。冷蔵庫にホワイトボードをはりつけて、話したいことを書いてる家もありました。
人間は何かを決意したとと同時に、できない理由を探す天才です。今はまず一歩前にでる勇気をもっていただきたいと思います。
以上、子どもの褒め言葉を本やネットで探すよりも「あなたを見てますよ」と伝えよう!という話でした。
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