小学校の成績はあてにならない?個別指導塾15年講師の見解

「小学校の成績はあてにならないか?」について個別指導塾講師がお答えします。

個別指導の場合、小学低学年から高校卒業まで携わるケースが多いです。

個別指導塾講師15年以上の経験をふまえて話します。

さいごまで読むと、保護者が今子どもに何をすれば良いのかが分かります。

小学校の成績はあてにならない?

結論からいうと「小学校の成績はあてになります」

・どの成績(通知表?テストの結果?)

・あてになるとは何に対して(中学での成績?高校受験?大学受験?)

など前提条件を整える必要はあろうかと思いますが、総じて「小学校の成績はあてになる」が私の結論です。

もちろん100%、全てとは言えないのでそのあたりを補足しながら解説します。

小学校の成績で、どの高校が受けられるかはほぼ決まる

将来の高校受験に関しては、特に地方の上位校をねらえる子は、小学卒業までに決まります。

小学校の成績表は中学と違い「5」とか「4」とか数字で表現されないので分かりにくいです。目安として学校のテストで100点、悪くて90点をとっている子は上位校に入る素養があると考えています。

※注意点としては、可能性があるだけ、入れない子もたくさん含まれています。

※低学年だけでなく5年、6年になっても、この点数を取り続けられることが重要です。

 

もちろん、中学に入ってから成績が伸びる子もいますが、地域1番校に入れるかどうかは、ほぼ小学生時点での学力で決まります。

理由

・中学で習う内容の基本を小学校で習うから(基本が出来なければ応用は出来ない)

・高校受験は内申点(定期テストの結果、副教科の成績)も影響するので、中1からすでに戦いが始まっている。

・小学生のうちに家庭学習の習慣がついている子とそうでない子の差は大きい

 

小学校の成績を「上位層」「中間層」「下位層」にわけ、それぞれの層から上がる子、現状維持、下がる子がいるイメージです。

例えば小学校のときに中間層にいる子でも、中学にはいってから上位層に伸びる子もいます。

ただパーセンテージとしては層全体の10~20%です。

逆に小学校のときに上位層にいる子でも、中学に入ってから伸び悩む子、下の中間層に落ちる子もいます。

この原因は、反抗期で親のコントロールが効かなくなったり、本人の性格(勉強よりも楽しいことを見つけてしまう)の影響が大きいです。

中学からの後伸びにも限界がある

「小学校の成績があてにならない」と考えている人の多くが、中学からの後伸びを期待していると思います。

たしかに、小学生のころの成績と比べて後伸びする子はいます。

ただし、高校受験のルールの中で大逆転するには相当ハードルが高いことを忘れてはいけません。

前述の通り、高校受験は内申点と当日点の合計で合否が決まります。

(お住まいの地域によっては当日点だけで合否を決める特別枠もあると思いますが)

つまり、受験当日までに間に合えば良いわけではありません。

中1からの成績、授業態度などを含めた内申点の影響を考えると、小学校の成績、能力、性格は大事です。

次に、教科別に考えてみましょう。

国語は、小学生のうちに漢字の読み書き、読解力をかためてしまわないといけません。

算数・数学でされも読解力がなければ問題の意味が分かりません。

中学から国語を真剣に勉強しようとしても、英語や数学の勉強が忙しくて時間をさけません。

これは社会科や理科にも同じことが言えます。

後から勉強しようとしても英数で苦戦して十分な時間がとれません。

しかも暗記科目と思われている社会や理科ですが、高校受験は資料問題、記述問題、計算問題も多いです。

小学生のうちに基本用語を暗記して、中学では知識を利用して思考問題に強くなる訓練をしなければいけません。

小学生の段階で理社をちゃんとやっていないと、中学では暗記するだけで時間がなくなり思考力の強化まで間に合わない可能性が高いです。

このように、成績の後伸びする子は多くいるとしても、高校受験というルールの中では(志望校にもよりますが)逆転するのは難しいケースが多いです。

これは、小学生の段階で受験できる高校がほぼ決まると考える根拠でもあります。

>>【高校受験】小学生のうちにしておくこと[3つ]

精度の高い成績を知るには模試が一番

学校の通知表やテストの点数、あとは子ども本人の性格などから予測はつきますが、精度の高めたい場合は模試を受けることをオススメします。

中学受験をしない場合は私立受験用の模試、全国統一模試ではなく、お住まいの地域で有名な模試を受けることをオススメします。

このあたりの話は、以下のリンク先ページにまとめましたのでご興味のある方は御覧ください。

>>小学生から模試を意識して勉強させる。中学受験の有無は関係ナシ

 

アルパカ

「小中学の子育てナビ」は、お母さんがいつでも笑顔でいられるように、という思いで開設されたメディアです。

個別指導15年、1000人以上の子どもを教え、同時に保護者と接してきました。その経験をまとめました。仕事や家事で忙しいお母さんの負担を少しでも軽くできたら嬉しいです!
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