このページは、効率の良い勉強法を探してる小学生、もしくはその保護者向けの内容になります。
個別指導15年の経験をふまえてお話をさせていただきます。
勉強の効率が良い時間帯
「夕食前」と「寝る40分ぐらい前」が、一番学習に適してます。
夕食前は宿題、思考系の勉強、寝る直前は理社、漢字など暗記系の勉強が適しています。
夕食前
小学校から家に帰りご飯を食べるまでが、勉強に良い理由は「おなかがへってる」から。
おなかがへると、何か食べたくなりますよね
体のなかでグレリンというホルモンが分泌されるからです。
勉強と関係ない話のように感じるかもしれませんが、グレリンは脳の記憶を強めることが分かってます。
なので、少しおなかがへってるほうが、脳の働きがよくなり勉強の効率が上がります。
逆にご飯を食べた直後など、お腹がいっぱいの後の勉強は、一番効率が悪いです。
夕飯前に勉強するなら、おなかがいっぱいになるまでオヤツを食べるのはNG!
あめやチョコ、バナナでブドウ糖を補給するぐらいがちょうど良いです。
寝る40分前
勉強したことを脳に残すには、「勉強した後は、脳を使わないこと」。
勉強した直後に、別の情報が頭に入ると、記憶の整理のジャマになります。
暗記するなら、勉強直後に別の情報が入らない、寝る直前が最適です!
勉強のために睡眠時間を削るのは一番効率が悪い勉強法です。
脳が十分活動できないので、頑張って勉強しても効果が上がりません。
1日は24時間あります。ねる時間を十分にとって、残りの時間で効率の良い勉強をするようにしましょう
休憩時間について
時間の使い方しだいで、勉強の効率性(やる気、成果)が変わります。
ここでは「心理学」と「ゲーム」の話をふまえて、効果的な勉強法を紹介します。
集中していても休憩をはさもう
「勉強に飽きたら休憩させる」ではなく、定期的に休みをとらせましょう。
脳は体全体のエネルギーの20%近くを消費します。
同じ姿勢を続けると血のめぐりが悪くなります。
血の循環が悪化して栄養が不足すると、すぐに影響を受ける部位です。
休憩時間をはさんで、立ったり歩いたりさせて血の循環を良くしましょう。
どのぐらい勉強したら休めばよいか個人差がありますが、
最大20~25分で1回休憩をはさむと良いでしょう。
時間になったらアラームがなって強制的に休みになる仕組みを作るのがオススメです。
勉強時間を区切るメリット
勉強時間を区切るメリットは2つあります。
- 集中力が上がる
- 勉強した内容が残りやすくなる
集中力が上がる
漠然と「勉強しよう!」よりも、「◯分間で終わらせよう」「◯分間だけがんばろう」と時間を制限したほうが子どもは集中します。(特に勉強が嫌いな子は)
集中できてる子にもメリットがあります。
勉強の間に休み時間をはさめば、集中できる総合時間が増えます。
例えば、30分集中できるけど後が続かない子でも、20分集中して10分休み、20分集中して10分休み、20分集中できるケースが多いです。
1回に集中できる時間の長さを最大化するよりも、トータルでどれだけ集中できたかのほうが、勉強時間を増やすという意味では効果があります。
ゲーム化の条件は限定
「ゲームのように勉強させられたらいいのにな」とお考えの保護者も多いと思います。
ポイントは「限定すること」です。
条件のなかで、どうしたら目的が達成できるかを考え、工夫する。
限定されるからこそ、ゲームは楽しいのです
授業のうまい教師は、時間や回数などを限定してゲーム化することで、子どもたちの気持ちをつかんでいるのです。
ゲーム感覚で小学生に勉強させる方法。保護者は賢者として子を導く
勉強した内容が残りやすくなる
中途半端でも時間がきたら勉強をやめる、そうすると途中までの記憶が脳に残りやすくなります。
ツァイガルニック効果といわれ心理学でも実証されています。
ドラマやマンガが途中で終わると、続きが気になるのは、未完な情報ほど脳が重要だと認識するからです。
完全な情報をつかむまでは、忘れまいとする作用が働くのです。
休憩時間の過ごし方
勉強の効率を良くするための、休憩時間の過ごし方のポイントは2つあります。
ひとつは、前述のとおり、血行を良くするために姿勢を変えること。
もう一つは、「頭を使わないこと」です。
休憩時間に頭を使うと、直前までに勉強した内容を忘れやすくなります。
頭を使わず脳をやすめ、立ったり歩いたりして血のめぐりをよくするのが、一番良い休み方です。
勉強する教科の決め方
1日に勉強する教科や勉強法はひとつに集中しないで、分散させたほうが勉強の効率は良くなります!
集中学習よりも分散学習
1日1教科だけ勉強するよりも、1日2~3教科やったほうが効率が良いです。
理由は、同じことをしてると脳があきるから
脳は「これは大事だ!」と思ったものしか覚えません。
一番分かりやすいのは、命にかかわること。
例えば、熱いやかんを手でさわると、「あちっ」と反応しますよね。
「危ないのでさわるのはやめよう」と脳が記憶します。
逆に、脳があきる=その情報が大事だと思っていないから。
原因は、同じことを繰り返してるから。
なので、脳があきないように勉強する内容や教科を工夫してあげることが大事!
いくつかの勉強法を組み合わせる
同じことを繰り返してると脳はあきて、記憶力が低下すると言いました。
1日に1教科勉強するよりも2~3教科が良いと話しました。
ここでは、それぞれの教科での工夫についてお話をします。
例えば「漢字の勉強」
ノートに何回も書き取る方法が有名です。
この方法自体は悪くありませんが、書くだけなので脳があきます。
「漢字」を音読しながら書き取りしてみましょう。
同じリズムで書いてると脳があきてきます。
はじめの5回はとても丁寧な文字、もうこれ以上うまく書けないぐらいの「よそ行きの文字」を書きます。
次の10回は、ふつうの字。
こんなふうに、複数の勉強法をくみあわせたり、リズムを変えると効率よく勉強できます。
勉強法の確認
基本的な勉強法を確認しておきましょう
- 読む(黙読)
- 音読する
- 書く
- 耳で聞く
- 映像を見る
1つだけでなく複数の方法を組み合わせましょう。
例えば、指や鉛筆で文字を追いながら音読する=書く✕映像を見る
覚えたいことを録音して、耳で勉強するのも効率が良いです。
目、耳、口、鼻、手、
体のあらゆる場所を勉強に参加させ、脳をあきさせないようにしましょう。
[alert title=”注意”]ここでお話をしてるのは家で勉強する場合です。
小学校で授業中に歩き回って良いということではありません。[/alert]
前の日に、教科は決めておく
「今日はなにを勉強しようかな~」と考えるだけで、人間のやる気は下がります。
どの教科を勉強するのか、前日までに決めておきましょう。
教科書を中心に勉強する
どこまで勉強させるかを決めないと、時間やエネルギーが分散して期待した学習効果が得られないかもしれません。
どのレベルの内容&問題まで扱うかを決めましょう。
テストは教科書からしかでません(私立受験はのぞきます)
あれもこれもと手をだすよりも、教科書をしっかり勉強するのが一番効率が良い勉強法になります。
わたしの個別指導15年の経験からいっても、小中学生で成績が良い子は100%教科書を大事にしてます。
成績の悪い子ほど、教科書を大事にしてません。
ひどい場合、前学年の教科書は捨ててしまいました。。という人もいます。
応用レベルの上限は、模試の問題で分かる
私立中学を受験させない子は、教科書を軸にして勉強させます。
どの程度まで対応させるかがポイント。
・学校のテストまでで良い
・将来を考えて応用題にも対応させたい
お子さんの状況、ご家庭の教育方針で変わってくる部分です。
応用にチャレンジさせるなら、レベルの上限を知っておくことが大事!
難しすぎる問題ばかりやらせて、勉強が嫌いになっていた。。。では困りますよね。
上限は、お住まいの地域で開催されている模試の問題をみれば分かります。
私立受験用ではなく、一般用を使います。
詳細は別記事にまとめていますので、興味のある人はチェックしてみてください。
>>小学生から模試を意識して勉強させる。中学受験の有無は関係ナシ
[効率が良い勉強法]クイズを作って解く
効率の良い勉強法を探してる小学生の多くは、テストや模試で良い点数を取りたいと
考えてると思います。
では、テストで点数をとるためには、どんな勉強法が効果的なのかを話します。
勉強の最後に、自作の問題を解く
「クイズをやるよ」と伝えるだけで、子どものやる気があがります。
例えば下の文章を読んでください。
1603年に徳川家康が江戸幕府をはじめました。
~~~~~~~~~~~~~。
と言われるのと
これからクイズをはじめます。先に下の文章を読んでください。
この文章からクイズの問題がでます。
1603年に徳川家康が江戸幕府をはじめました。
~~~~~~~~~~~~~。
テストを意識するしないで、勉強のやる気&記憶量が変わります。
「クイズするよ」と先に伝えると、「これは重要だ」と脳が認識して集中するのです。
勉強の最期に、テストに出そうな問題を作って解いてみましょう
「クイズを作らなくても。問題集を買えばいいんじゃないの?」
と思うかもしれません。
それでもかまいませんが、自分で問題を作ったほうが記憶に残りやすい。
問題演習はとても大事ですが、それに慣れると脳に重要性が伝わらず受け身の勉強に
問題を自分で作ると、勉強への意識が前のめりになり学習効果が上がります。