小学生の勉強といえば、国語と算数に力をいれるご家庭が多いです。
このページでは、軽視されがちな理科と社会科について、勉強のスタートは早いほどメリットが大きいこと、そして具体的な勉強法について解説します。
個別指導15年の経験をふまえながらお話をさせていただきます。
小学生の勉強といえば、国語と算数が気になりますよね。
「理科や社会は後回してもいい?」という質問が多いです。
中学受験するしないに関係なく、理科や社会の勉強も家でしっかりやらせたほうが良いです。
・中学受験する子なら、理社のスタートは早いほうが得点源にしやすいです。理社は暗記教科です。暗記で重要なのは時間を味方にすること。いかに接触回数を増やせるかがポイントになります。
・中学受験しない子にもメリットがあります。中学の定期テストや高校入試の勉強が楽になりますよ!
高校受験は5教科の内申点と当日点で決まります!
調べ学習や実験は好き!という子も、テストで点がとれないと苦手意識を持ちます。
すると、、、中学で理社嫌い!授業は聞かない、覚える気もナイ、だからテストで点がとれない。
将来、高校入試で困るのは火を見るよりも明らかです。
小学生で嫌いになった教科は、中学生になっても嫌い
子ども、大人に関係なく、人間は過去に縛られています。
”思い込み”は怖い
中学校で素晴らしい教師に出会ったとしても、
苦手、嫌い、、、と素直に授業が聞けません。
ここで小中学生の理科社会の勉強に関する意識調査の結果を見てみましょう。
ベネッセ教育総合研究所の調査によると、、、
・理科
勉強が好き(とても好き?まあ好き)=小学生83.5%、中学生64,7%・社会
勉強が好き(とても好き?まあ好き)=小学生68,3%、中学生64,1%
という結果が出ました。
社会科は小中での授業内容に変化なし。ゆえに好き嫌いがハッキリ。
社会科は小学生、中学生の数値がほぼ同じ。
つまり小学生で作ったイメージのまま中学生になるということです。
理科は小中の授業形式に差が。問題演習の免疫を作らないと中学で苦労
小学校の理科は実験や観察が多いので、「好き」と答える子が多いです。
しかし、中学校は講義形式が中心で苦痛。
「嫌い」になる子が増えます。
実験や観察の楽しさ以外に、知識が増える喜びを味合わせるのです。
=テストや模試で良い点数をとらせる。
親の言うことを聞く小学生のうちに、理社嫌いを予防する
中学生=反抗期の始まりの時期でもあります。
保護者の言うことを小学生のころのようには聞いてもらえません。
反抗期の定義
ここでいう反抗期とは思春期に起きるものを指します(第二反抗期)
何歳からという正確な定義はありませんし、必ず親に反抗するとも限りません。
文部科学省の資料によると、青年前期(中学校)に、親に対する反抗期を迎えることが多いと定義されてます。
小学校で嫌いになった教科をひきずる中学生
小学生の苦手意識を中学でも引きずる現象は、算数でも起きます!
でも、親のリカバリー力が高いので、理科や社会ほどのダメージはありません。
家で勉強を見てあげたり、チャレンジやポピーなどの通信教育をとったり、公文や学研、集団塾や個別指導塾、家庭教師をつけたり、、、みんな熱心に英数はなんとかしようとします。
理社は暗記教科:親の間違った認識がまねく学力低下
思い込みは、なかなか消えない
理科や社会は暗記教科だし、今はダメでも後からなんとかなる。
英数をなんとかしよう!と中学生の保護者は思いがち。
しかし、、、何年間も苦手意識を持ち続けてる子に、勉強させるのはおそろしく大変!
反抗期などで親子のコミュニケーションがとれなければ、塾を考えないといけません。
お金も時間もかかります。
九九のように丸暗記できません
理社を、かけ算の九九みたいに丸暗記できる子はいません。
なにかしら、フック(針)が必要!
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例えば、織田信長のおもしろエピソードがひとつあれば、
それを足がかりに知識を増やせます。
- 中学進学まで、理社を嫌いにさせない
- (できることなら)理社の教科書を全部覚えさせる。
小学生から理科や社会を、家庭で国語や算数のようにチェックするメリット
・子どもに苦手意識を持たせずに中学生にすることができる。
(→推奨しませんが「苦手意識がなければ、後からの詰め込みでカバーできる。)
・中学校の勉強が楽になる。
例えば、歴史の場合は小学校で大筋のストーリーを完成させます。
貴族から武士の時代になり、明治維新。。。主要人物の名前など。
木の幹がしっかりしてると、中学では枝と葉をつけ加えるだけで済みます。
幹がない状態からだと、初めから学ばないといけません。
柔らかいうちにキソの素を完成させる
「年をとると頭が固くなる」と言われています。
子供も同じで、小学生の方が中学生より頭は柔らかい。
早い時期に、木の幹を作るべきです。
国語や算数と同じく、理科や社会もチェックしましょう
小学生の理社の勉強法
勉強の中心は「教科書」、必ず!
教科書と問題集で1セット、これが基本です。
問題集だけあれば良い日でも、横に必ず教科書を!
これは余談ですが、地域1番もしくは2番手の高校に進学する子は、教科書を中心に勉強してます。個別指導15年を振り返っても、よく読み込んでる感心させられました。
成績が良い子は、特別な教材を使ってると思いがちですが実際はシンプルです。
「テストや入試問題は、教科書からしか出ない」という鉄則を守ってます。
音読
音読といえば、「国語」だと思いますが、全教科に効果があります。
履修済みのページを、何度も音読させます。
教科書の挿絵、図もチェックしてください。
(テストや模試にでることがあります)
問題演習
テストの出方にあわせて理社の知識を覚えさせます。
教科書は問題が少ないので、別途準備してください。
おすすめは「教科書ワーク」
教科書にあわせて問題が作られてます。
(購入するさいは、お子さんの使用してる教科書のメーカー名を確認しておいてください)
やるタイミングは学校で学習した直後、教科書の音読が終了してから。
間違えた問題には、印をつけておきます。
=教科書ワークに直接書き込ませてokです。
学校のテスト日が分かったら範囲にあわせて解き直しをさせます。
次に解き直すのは長期休みです。
春休み、夏休み、冬休みを利用します。
前学年の内容も含めての総復習なので、学年が上がっても教材は捨てないでください。
教科書ワークを、学校のテストまでに最低2回、さらに長期休みで解き直しをさせて完全定着をねらいます。
地理と歴史、どちらを先に勉強させるべき?
地理を先にマスターさせたほうが歴史の勉強につなげやすいです。
例えば、日本地図が頭に入っていると、場所とからめて歴史的な出来事を学べるので記憶に残りやすくなります。
ただ、地理があまり好きではない子で、歴史が好きな場合は、無理に地理をやるよりも歴史を先にやったほうが良いと思います。
歴史好きであれば、親に言われなくても地図に興味をもちます。
理科が苦手な子には、どんなアドバイスをすれば良いですか?
基本用語をしっかり暗記する。そして王道の問題を何度も繰り返してください。
理科は、科学的な思考力を身に着けさせなければならない、と考えておられる保護者が多いです。
間違いではありません。ただ、いきなりそこを目指さなくてokです。
まずは暗記ですむ部分を完璧にしてしまいましょう。
次にやるべきことは、理科のテストでよく出る問題を、何回もくりかえすことです。
全く同じ問題はでませんが、パターンはそれほど多くはありません。
1冊の問題集を繰り返して、解き方、考え方の型を身につけさせてください。