このページは中学の定期テスト(期末考査)の勉強法で悩んでる保護者向けの記事です。(もちろん、中学生本人が読んでもokです)
何から始めさせるべき?
いろいろ試したけど成績が上がらない
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このようなお悩みをお持ちの方に、個別指導15年の経験をふまえて試験勉強で最も重要な3つの話しをさせていただきます。
勉強がうまくはかどらない、頑張ってるのに結果がでない子には3つの特徴があります。
- テスト範囲外の知識不足
- 圧倒的な時間不足
- 抽象的な思考トレーニング不足
テスト範囲外の知識不足
範囲表に書かれた教科書、ワークのページだけが範囲とは限りません。
知識を積み上げていくタイプの教科、特に「数学」は要注意です。
例えば、中学1年に「反比例」という単元があります。
反比例が苦手な子に多いのが、小学校で習う分数の概念、計算ができないケースです。
なぜなら反比例の公式で分数を使うからです。
y=a/x
反比例はXが増えればyは減る、Xが減ればyは増える
という思考部分に目がいきがちです。
本来は小学校の勉強に戻って分数からやりなおすのが近道なのですが、テスト範囲表には「分数」とは書かれてありません。
言われない限り、自分で戻る子はいません。
テスト範囲表が配られたら、(1)出題の中心になる単元を、(2)それに影響する周囲の単元をチェックしてください。
そして(1)を勉強させながら、つまずきが見えたら(2)の復習も視野にいれるのです。
今回は数学を例にしました。
積み上げ教科といえば、英語もそうなのですが、数学ほど関連性が明確ではありません。
関係ないのではなく、、視覚化するのが難しいのです(からみすぎで)
英語の場合は、ざっくりいえば中1英語が全ての根幹になります(特に動詞の使い方)
なので中2や中3でつまずいたら、中1の内容をしっかりさせることが大事です。
例えば、中3で学習する「受身形」
この疑問文や否定文の作り方は、中1で習うbe動詞と同じです。
もちろん、このぐらいなら中1に戻らなくても、受け身のルールとして覚えれば対処できるかもしれません。
ただ、ワークブックのように単元別にテストは出題されません。
これは受け身の問題ですよとは、テスト中は分かりません。
つまり、本質的な基礎土台があったほうが応用は効くということです。
圧倒的な時間不足
定期テストで1点でも多くとるには、1個でも多く知識を暗記しておけば良い
「暗記が全てではない」という意見もあるでしょうが、思考力でカバーするにしても、ある程度の暗記は必用であるのは間違いありません。
では、効率的に暗記する方法とは何でしょうか?
ネットや書籍で調べれば、さまざまな方法がみつかと思います。
ここでは、細かな言及はさけますが、どんな方法でも、コレがなければ無理!
というのがあります。
それは「睡眠」です。
人間は寝てる間に、知識の整理をします。
ここでは「睡眠」が暗記にとても重要な要因であると覚えておいてください。
テスト勉強といえば「勉強時間」にこだわる子が多いです。
・何時間やれば良いですか?
・睡眠時間を削ってもがんばります。
やる気があるのは素晴らしいのですが、その考えかたでは、つまずくのが目に見えてるのです。
テスト勉強にとって大事なのは、テスト勉強期間に何回、質のよい睡眠がとられるかです。
どんなに素晴らしい勉強法を実践しても、睡眠の質が悪い、睡眠時間がたりなければ、効果は半減、もしくは効果はおちます。
自分は暗記が苦手だと認識して子は特にそうですが、勉強法を気にするよりも、先に寝る回数を増やさないといけないのです。
いつも範囲表が渡ってからテスト勉強する子は、どのテストでも試験までの睡眠回数は同じはずです(範囲表が渡る時期が一定ならば)
試験が終わるたびに、あーすればよかった、こうすれば良かったと、それらしい反省・分析はしますが、ズレてるんですね。
自分の能力不足を認めるなら、寝る回数を増やしなさい
そのためには、試験の範囲表が渡る前に勉強しなさい
ということです。
範囲がどこまでになるかが分からなくても、どこから範囲になるかは分かります。
前回のテスト範囲がどこまでかが分かれば良いだけなので。
抽象的な思考トレーニング不足
「抽象化」と「具体化」のトレーニングを繰り返さないと、試験の点数は伸びません。
勉強には段階があって、基本的にはパターン学習を最初にもってくることが多いです。
例えば、英語で現在完了形を習うとしたら、それだけを徹底的に演習させる勉強法です。
この段階では抽象度は低く、具体度が高いです。
テスト勉強で利用した問題と全く同じものがでないと仮定します。
同じではないが、部分的、例えば人名が変えられた問題が出たします。
この演習だけでも、試験に対応できる子もいれば、できない子もいます。
人名が変わっても対応できる子は、主語という概念、そして、英文でどの位置にくるのかを知ってるからです。
同じ勉強法をとっても、抽象化できる力の具合で成果が変わるのです。
もちろん、パターン学習は初歩の段階では非常に効率的なので、否定はしません。
ただ、それだけでテスト勉強が終わってると、文法項目を複数にされたり、少し長めの英文にされると、全く対応できなくなります。
じゃあ、パターン学習のあとに、なにをすれば良いのか?
が気になると思います。
必ずやってほしいのは、もしこれがテスト問題になるとしたら、、、
と常に考える姿勢を持つことです。
テスト範囲表をひろげて、ワークやプリントの復習をしてる受け身の姿勢ではなく、先生のつもりになって試験問題を考えてみるということです。
これは「山をはれ」という意味合いではありません。
「解いて丸付けしたらokでしょ」と思ってる子がとても多いのです。
そうでなく、これがテストだったら、、、こんなふうに問題がまざってたら自分は対応できる?対応できないとしたら、なにか目印になるものはない?
このように思考が広がっていきます。
抽象度をあげるには、具体的な事例が多いほどよいので、パターン学習を十分こなさせてください。
中学の成績で4が多い子は、抽象化がわりと得意なので、パターン学習を嫌います。
こんなのダルいと、さぼりがちなのです。これが5をたくさんとる子との差でもあります。
事例が少ない状態で抽象化しても、精度が低いことを知らないのです。
例えば
たまねぎ、じゃがいも、にんじん、お肉、、、という具体的なデータがあるとします。
成績で4が多い子は、もういいですよ。「カレーの話でしょ」と言います。
成績で5の多い子は、「この時点では、カレーなのか肉じゃがなのか、いや他の料理もあるかもしれないない」「もう少し情報をください」
と言います。
まとめ
今回は、定期テスト勉強でつまずきやすい子の特徴を3つあげてみました。
どんな勉強法でも、土台がしっかりしてない子には効果が十分でません。
ノウハウを探すよりも、根本的になにが不足してるかを探してあげてください。