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このページでは、小学生の「言い換え力」の鍛え方について解説します。
作文を利用したトレーニング法をご紹介します。
個別指導15年の経験をふまえてお話をさせていただきます。
「言い換え力」とは?
「りんご」「バナナ」「みかん」は「果物」と言い換えられます。
「ピザを注文するとき、いろいろなトッピングが選べる」は
「ピザを注文するとき、ベーコン、チーズ、エビ、サラミなど、いろいろなトッピングが選べる」と言い換えられます。
「具体的⇔抽象的」の行き来を、状況にあわせて自由自在にあやつれる力。
それが「言い換え力」です。
「状況にあわせる」とは、自分よがりの表現ではなく、相手に寄り添うということです。
家族など親しい人であれば、ある程度アバウトな表現でも通じます。
親しい者同士なら、足りない情報を補えるからです。
しかし、同じ表現が、はじめて会う人に通じるでしょうか?
全く通じないことはないとしても、話し手と聞き手でズレが生じるでしょう。
子どもは、親であろうと、初めてあう人であろうと、同じように話します。
「言い換え力」を鍛えるということは、自分の気持を相手に伝わるように練習することでもあります。
コミュニケーション能力は、友達関係を円滑にするだけでなく、大人になってからも役立ちます。
「言い換え力」を作文で鍛える
「作文を親が教えるのは難しそう」と思うかもしれません。
そんなことはありませんので、安心してください。
まずは、紙と鉛筆を準備してください。
そして課題を親子できめます。
ポイントは、ある程度の部分を親が決めてしまうのです。
とはいえ、親子で相談してるという形はとってください。
作文の練習といえば、自由に書かせる人が多いです。
しかし、自由作文ほど、子どもに苦痛なものはありません。
制限がないほうが喜ぶと大人は思いがちですが、逆です。
ルールがあったほうが、子どもは熱心に取り組んでくれます。
ゲームが好きな子が多いのは、まさにそれです。限られた道具で、課題をクリアするから燃えるし、何回でもチャレンジするのです。
最初から無敵状態だったら、工夫の余地もなくおもしろくありません。
作文のルール
何について書くかを、これでもかと具体的なシーンに限定してください。
「課題=運動会」はNGです。
これだと、時系列に事実を延々と書き、ありきたりの言葉で飾る、ワンパターンの作文で終わります。
「50メートル走で一番をとった瞬間」、、、こんな感じで課題をだします。
枠を決めて気持ちを集中させると、子どもの脳に情景が浮かんできます。
それを一気に作文にまとめるのです。
まずは、頭に浮かんだことを書かせてください。
具体的に表現する
できあがた文を見ながら、保護者から質問します。
「1位になってうれしかったです。」
「どんなことが、うれしかったの?」と聞いたら
「はじめて○○さんよりも早くゴールしたから」と答えるかもしれません。
「はじめは緊張したけれども、1位になって気持ちが楽になったから」と答えるかもしれません。
「○○さんとは何回ぐらい競争したの?」「どのぐらい緊張したの?」という感じで質問を繰り返して深掘りします。
ひと通りのやりとりが終わったら、もう1回作文を書かせてみましょう。
1回目よりも、抽象度が下がり具体性がました文になります。
・数字をできるだけいれる
例)20回○○さんと競争して、1回も勝てなかった。
客観的な視点で作文を読み直す
親は作文を添削するのではなく、子どもに気づきを与える質問者になります。
ピンポイント作文を書かせると、一点に集中するあまりに
必要不可欠な情報が抜けてしまうことがあります。
例えば「50メートル走」とはあるけれども、「運動会」という言葉が抜けていたりします。
あえてふれずに、先に質問を繰り返して2回目の作文を書かせてください。
書き上がったら、作文を子どもに読ませます。
このとき、「先生になったつもで読んでみよう」と言ってください。
一点に集中してる意識を、もとに戻し、かつ他人の目線で客観的にチェックさせるためです。
もし、自分以外の人が読んだら、意味が分からない部分はないかを探しながら読んでみよう!とアドバイスしてください。
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