このページでは「子どもの教育資金」を計画する前に、保護者に知ってほしいことを話します。
個別指導塾での15年の経験をふまえて、子どもに学力をつけるという視点でお金の話しをします。
教育資金を抑えたい!小学生や中学生のうちに投資
ネットや書籍で調べれば、教育資金の概算が調べれます。
子どもを公立のみで通わせた場合、私立のみで通わせた場合など、いろいろ分かります。
平均値を知ることは重要ですが、あくまでも「平均」であることに注意してほしいのです。
いろいろな本やネットの情報を見ましたが、小学、中学の塾代が少ないなという印象です。
平均の話なので仕方ないのですが、これを鵜呑みにすると後から痛い目にあいます。
例えば、中3生で、週に2回、大手の個別指導に通わせるとします。
すると、税込みで3万近くかかります。(講師1名に対して生徒2名を想定してます)
教材費や維持管理費、夏や冬の講習代を除いてです。最低では36万はかかります。
もしお手元に、教育資金に関する書籍があれば、いくらで計算してるかを確認してみてください。
「2万円ぐらいで通える塾もあるでしょ」と思う人もいるかもしれません。
たしかにそのとおりです。ただ、複数生徒を一気にみる形式や、質問があればするという形式など、簡略化されてる部分も多いです。
中3生の塾代に関しては月謝が3万円近く、2万近くの2曲化が進んでる印象です。
教育資金に関して、保護者の大部分が心配してるのは「大学」です。
小学生や中学生なら、まだ給料のやりくりで何とかなるかもだけど
さすがに大学は貯金しておかないと無理
というご家庭が多いと思います。
たしかに逆算して、一番お金がかかる「大学」に照準をあわせることは悪くありません。
しかし、子どもが小学生、中学生、高校生の間に、節約しすぎるのは危険です。
なにか危険かといえば、基礎学力がかけると高校や大学で逆にお金がかかることになるからです。
例えば、できるだけ教育資金を安く済ませたいと考えてるとします。
とすれば、子どもには国立大学に入ってほしいと思いますよね。
しかし、国立に入れるかどうかは、高校での学力できまります。
もっといえば、中学、小学生のころで、ある程度の路線はきまります。
つまり、子供が小学生や中学生にころに、ある程度は投資しておくことが、高校や大学での資金ショートのリスクを回避する
という一面があるということです。
教育資金といえば逆算して考えましょう
という人が多いですが、一番大事なのは今だということです。
わたしの塾講師としての経験からいえば、地域№1の公立高校にはいれる子かどうかは、中学にはいる直前である程度分かります。
もちろん中学でがんばって偏差値をあげられる子もいますが、その分お金をかけないといけません。
なにが言いたいのか?
子供が小学生のころに教育にお金をかけることは、教育資金から考えててもリターンが大きいということです。
投資するタイミングを遅くするほど、かかるお金が増えるということです。
できるだけ子供に塾に通わせるのは、遅くしたい
と思う人が多いでしょうが、
リスクとリターンの関係からいえば逆です。
遅くするほど、国語、社会、数学、理科、英語の未習得部分が増えて、塾代がかさむのです。
知識を習得するには、脳の整理整頓がかかせません。
この整理整頓は、睡眠中におこなわれます。
つまり、睡眠の回数がものを言うのです。
早い直に勉強をはじめるのが有利なのは、この点からも明らかなのです。
同じ100万を投資するなら、中3だけで短期集中させるよりも
小学4年から中3までに分散させたほうが
睡眠の回数もふえるので有効なのです。
ここでは塾代という視点で教育資金についてふれました。
ただ、わたしは塾ありきで考えるのではなく、家庭学習を徹底させるほうが有効だと考えてます。
つまり必ず塾に通わせる必要はないということです。10年前なら学習塾以外なら、通信教育しかありませんでした。
しかし今やネットを使った教育システムも増えましたし、書店にいけばdvd、動画解説も充実した教材がたくさんあります。
子供が小学生や中学生のころに、毎月塾に何万も投資してください
と言いたいのではありません。
子どもが小学生や中学生のころに、参考書や問題集、それを補助する手頃なネット教材などに、どんどん投資してほしいということです。
もちろん経済状況は家庭によって異なりますので、同じようにはいえません。
ただ、一昔前のように、お金をかけないと絶対ムリという状況ではなくなってます。
できるだけ教育資金をかけたくないなら、子どもが小学生た中学生のころに投資する。
お金をかけられないなら、その分の工夫をする。
ということが大事です。
特に小学校で習う内容を完全に定着させるだけで、中学、高校と全然ちがってきます。
やるなら小学生のうちに徹底的に!が一番です。
子どもの習いごとは無理しない範囲で
「教育への投資」について話ましたが、「習いごと」についてもふれておきます。
結論からいうと、習いごとは線引きしないと家計を圧迫しかねない
ということです。
「子供の可能を広げるための投資」といえば聞こえはよいですが、何も考えずにあれもこれもと手をつけると、お金ばかりが飛んでいきます。
「習いごと」にかかる月謝自体は、数千円なのですが、それ以外の費用が問題です。
年会費とか遠征費、消耗品(シューズ、ソックス、、、)。まあ、かかります。
ただ、このあたりは想定の範囲内だと思います。
要注意は【発表会があるお習い事】は、あらかじめ調べておくことを強く勧めます。
月謝が数千円だとしても、3個、4個とかけもちさせれば、万単位になります。
収入に余裕があれば、習いごとは本人が希望する限り、いくらでもやらせるべきですが
小学生や中学生のうちに貯金したいということであれば、ルールを決めて厳格に処理するべきです。
子供が中学生になると、思った以上にお金が貯まりません。授業料や給食費などは小学校と大差ないですが、それ以外の費用が増えます。
子どもに奨学金を借りさせるのは悪いこと?
教育資金を考えるうえで、「奨学金をどうするか」も大事になります。
最近は、奨学金のために勉強しないでバイトしてる大学生とか、マイナスのニュースをみかけます。
この影響もあってなのか、
子供に奨学金を借りさせないプランを提案する人が多いなという印象です。
たしかに、子供に負担させないのが一番なのは間違いないです。
ただ、ご家庭の経済状況によっては、奨学金を有効活用するべきです。
そうすることで大学に通いたいと思ってる子がいけるなら素晴らしいことです。
「(子どもに負担させて)申し訳ない」と思わなくて良いのです。
奨学金を借りれば大学に通わせられるのであれば
実際そうするかは別にしてプランを作るのはアリだと思います。
もちろん、子どもが望んでないのに無理に大学に通わせて借金させる必要はありません。
もし本人が大学に行きたいと言ってきたときに、親としてどう対応するかを、少しずつ考えておくことは大事です。
いつか、子どもには奨学金の話をしてほしいです。
頭の良い子ほど空気を読みますから「うちにはお金がない」と、大学に行く力があるのに、あきらめてしまう子もいます。
奨学金については高校で詳しく教えてくれますが、わたしはもっと早い段階で教えてあげてほしいです。
そうすれば、あきらめてた子に希望がでてきますし、ますます勉強する気にもなるでしょう。
そういう子は、「親の負担を自分がするなんて」と思いません。
親子関係にもよりますが、一番悲しいことは情報が足りずに、「(行かせたいけど)(行きたいけど)うちにはお金がないから」と親子で夢をあきらめることではないでしょうか?
それなら、腹をわって話し合う。
それも大切な親子の会話だと思います。
奨学金は成績が良い子ほど有利になるので、ここでも小学校や中学校での投資が大事だということになります。
国や地方自治体の支援に関する情報も集めておくことが大事です。
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