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塾の理科と社会がおもしろくない!親は子供にどう対応すべき?

子どもがある日突然「塾の理科と社会がおもしろくない」と言ってきたらどうしますか?

こういう話は集団塾、個別指導塾、どちらであろうと中学生を塾に通わせてる家庭ではありえます。

 

そのぐらい理科と社会の授業は大変で講師の経験とセンスが問われます。さらに教室責任者である室長の管理能力、全国展開しているなら本部の基本姿勢が問われる部分。

この記事で明らかにしたいのは、中学生の子どもが「理科や社会の授業を受けたくない」と言ってきたとき、保護者がどんな姿勢でのぞめばよいかです。

勉強をさぼりたいだけの可能性は?

はじめに「子どもの本心」を探る必要があります。勉強をさぼりたい一心で親に話してきたかもしれません。私の15年の教育経験から言うと、子どもが「塾をやめたい」と言わない限り【さぼり説】はナイと考えて良いでしょう。

 

勉強が好きか嫌いかはさておき、塾に行くのをいやがらない子は「通う理由」を見出してます。教室に自分の居場所がある、講師に会うのが楽しみ、学校の担任は嫌いだけど教室長は好きだから進路や勉強の相談がしやすい、仲の良い友だちと通ったり授業が終わってからの雑談の時間が好き。

 

塾に行くことは嫌いではありませんので、よほどのことがない限り教科指定でやめたいとは言いません。子どもに原因がないとしたら、塾側に何かしらの問題があると考えるのが自然です。

一番ありえるのは「授業がおもしろくない、分かりにくい」からです。

塾の理科、社会がおもしろくない理由

集団塾でさえ数学や英語の授業は子どもの成績に応じて2、3のクラスに分けます。なのに理科や社会科は暗記科目という理由でそれをしません。

 

私は個別指導で5教科を15年間近く教えてきました。英語、数学だけでなく、どの教科も個に応じた指導法を適用させる(=理社も個別で授業する)、それが無理で小集団授業をするにしてもクラス分けすべきだと常に感じてました。

 

個別指導塾でも理科や社会科だけは小集団で授業を組むところが多いです。理由は2つあって、5教科個別指導にすると料金が相当高くなりますし、理社の授業をできる講師が少ないからです。

 

個別指導塾の小集団授業(理社)を「つまらない」と子どもが感じる理由は、講師のスキル不足とバックアップ体制の脆弱さにあります。

 

1,2名の生徒を相手にする授業は慣れていても、集団授業の経験は少ないのです。同じ教科指導でも集団授業と個別指導では間のとり方や指導法が全然違います。集団塾は個別指導塾よりも集団形式のノウハウ(マニュアルの質、先輩講師のアドバイスなど)が充実してるのでクレームは出にくいのです。

 

もちろん個別指導塾でも、集団授業のマニュアルはあります。ただしこれがおもしろいほど使い物になりません。本部が用意してくるのは、どこかの偉い大学の教授が用意したものが多いのです。※個人の感想であり、全ての塾にあてはまるわけではありません。

全国規模でフランチャイズ展開している個別指導塾でも、実際の指導法という意味ではノウハウが薄く、個々の教室の努力により運営されている所が多いと思いますよ。

そういう意味でオーナーや教室長の熱意とセンスがそのまま授業に反映されます。ここの説明はこうしたほうが良いとか、そういうブラッシュアップがないと講師のスキルもあがりません。

個別指導で働く講師は、集団授業に自信がないから面接に来たというケースもあり、それなのに「ユー、明日から集団やろうか?」なんて室長から言われたら「そんな」と焦りますよ。

教育大卒業、もしくは教育大に通っている講師だと進んで集団授業をやりたがりますし、やはり経験は少なくてもセンスはある人がいます。

 

何を教えていいのかも分からず、ただテキストとマニュアルのみが手渡される。そんなブラック会社的な塾があるのです。マニュアルさえあればなんとかなるというオーナーや教室長だと、こういうことは起きやすい。そういう人に限ってマニュアルの中身すら見たことないので、さらに厄介です。

悩みに悩んで、けっきょく自分の学生時代、つまり中学や高校の先生のまねごとをするしかなくなります。学校の先生は緻密な年間計画や板書計画、そして膨大な知識量から必要なものを厳選して日々授業をしています。

そういう部分は知らずにマネしますので、おもしろくない授業になるのは仕方ないかもしれません。教育大に通ってる、卒業してる講師なら、このあたりの事情は知ってるので良いのですが。。。ちなみに塾のマニュアルにも「計画のたてかた」はのってます。ただし、経験が全然ない、指導教員もいない状態だと読むだけでは厳しいです。

 

ちなみに指導計画は書くだけでなく、経験のある人にチェックしてもらわないと絵に描いた餅で終わります。小学校や中学校では特に厳しく先輩教諭から指導を受けます。ほとんどの講師を社員で構成する集団塾、個別指導でも経験豊富な講師が多い塾ならチェック機能も働きますが、そうでない所は厳しいのが現状です。

フランチャイズの教室長は脱サラが多く教務経験が乏しい

元教員の教室長は理社を担当する講師の力強い存在になります。もしくは開講して数年たっている教室ならそれなりに独自のノウハウも集まってますし、先輩講師からのアドバイスも集まりやすいです。

 

ただし現状の個別指導では、それも望めない背景があります。まず教室長で教員経験がある人は少ない。過去にサラリーマン経験はあって、マーケティングやお金の計算にはたけているけど教務経験はないというパターンです。フランチャイズ教室はそんな感じです。

 

けして脱サラ室長がダメということではありません。問題なのは、本部にフランチャイズ料を支払えば何とかしてもらえると思ってる人、「厳しい家計の中でも教育費は聖域」と、儲けることだけ考えて教室を開いてる人です。

仮に本部に集団授業のノウハウや専用テキストがなくても熱意があるオーナー、室長は自分の力でなんとかします。

 

例えば理科社会だけ動画授業にすることもできます。子どもが見ておもしろいようにプロの力で作られた映像サービスが塾用に提供されているのです。それを導入してしまうのです。これは一例にすぎません。

 

やる気さえあれば、何とでもできます。教室長の熱意です。

 

ベテラン講師が育ちにくいのは大学生のアルバイトが多いからです。個別指導は講師の入れ替わりが激しく、多くて3年がいいところ。しかも最近は有効求人倍率があがっており、人材を確保するのも大変な地域も増えてます。つまり時給の高いとされていた講師のアルバイトよりも、良い条件の仕事を選ぶ学生が増えているのです。

 

保護者は教室長の対応を見極めてください

ここまで塾の裏話をしてきましたが、保護者の対応としてどうするか?という本題にはいります。

 

まず正直に教室長に伝えるべきです。塾は人で決まります。大手という看板は何の意味もありません。たしかにホームページは綺麗だし、教室も勉強に集中できそうで素敵♫。でもですね。箱なんてお金さえかければ誰でも用意できるんですよ。問題のは子どもの成績をあげるための仕組にお金をかけてるかですよ。大手だから理科社会の授業も安心ということはありません。良い人のもとに、良い人材は集まるのです。

 

まず教室長に問題提起しどんな返答をしてくるかです。その対応しだいでは、子どもの理科社会の授業をやめさせても良いと思います。もちろん家庭学習で補う必要はありますけどね。

 

講師&教室長、保護者、生徒(子ども)

この3つががっしり三角形をつくれないと、信頼関係はうまれません。生徒と教室の関係さえよければ構わないという保護者もおられますが、今は問題が発生しているという前提です。

 

問題が発生しても、対応がよければそれで解決します。本来であれば、子どもが「理科社会の授業に不満を感じてること」を塾側が気づくべきですが。もし保護者の耳に入ったら、すぐ辞めるのではなく教室に話してみてください。子どもには内緒というよう形にすると良いでしょう。気を使う子どもだと、「塾に行きにくくなる」と不安を感じますので。

問題はマイナスのイメージがありますが、それを乗り越え前にも増して教室長を信頼できるようなるケースもあります。マイナスをプラスにできるかどうかをふまえ、まずは問題提起をされることをおすすめします。

アルパカ

「小中学の子育てナビ」は、お母さんがいつでも笑顔でいられるように、という思いで開設されたメディアです。

個別指導15年、1000人以上の子どもを教え、同時に保護者と接してきました。その経験をまとめました。仕事や家事で忙しいお母さんの負担を少しでも軽くできたら嬉しいです!
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