中学1年の英語は3年間の学習内容の基礎土台を決めるものです。現段階で60~70点代の子が中2になっても点数をキープできるかといえばキビシイかもしれません。
理由は中2になると学習レベルが上がるからです。ということで、テストで60点台を推移している子どもには、中1の早い段階で75点から80点を一度でも良いのでとらせることが大事になってきます。
一度でも経験しておけば、仮に次の試験で点数がダウンしても元に戻そうとする意志が働くからです。もし60点台のまま中2になって、最初のテストで50点代をとったとします。中学2年生としての子どもの英語の点数の基準が50になってしまいます。
学年の最初のテストというのは、脳の基準になってしまうので頑張らないといけません。何としても中2の最初のテストで75点から80点を目指したい。そのためには中1の段階で一度でも良いので経験させることが大事です。
ちなみに中1の最初のテストの点数はあてになりません。子ども自身が、最初のテストは範囲が狭く簡単という認識があるので、あのときとれたんだから頑張ろう!という意識は働きにくいのです。
では具体的に定期テスト(中間考査、期末考査)で英語が60点代をうろうろしている子どもの成績アップ法について解説しましょう。
最強教材は英語の教科書と学校で配布されたワーク
今の力に15点から20点ほど加算するのが目標になります。これまでの定期テストでの失点理由を分析します。すると「実力不足」か「ケアレスミス」、もしくは「両方」の3パターンのどれかにあてはまるハズです。
ケアレスミスがあまりに多い場合は、そちらから対策してください。
中学1年生でよく見かける減点理由は「ピリオドの入れ忘れ」「文字が汚い」「大文字にするべき部分を小文字で表記した」「アイウエオで回答するべき問題を数字やひらがなで書いてしまった」などがあります。
なぜバツにされたのかを再確認して次回のテストに望ませないといけません。テスト直前に子どもに注意しただけでは、同じミスをする可能性が高いです。少なくとも1ヶ月前から注意していかないといけません。
次に英語の実力不足についてです。60点代をとれる子の場合、テスト勉強はしているけれども繰り返す回数が少ないパターンが多いです。テスト範囲になっている英語のワークを解いて丸つけ、間違えた部分は赤ペンで修正するだけで終了しています。
学校のテストで90点台をとっている子どもでも特別なことはしていません。塾に通ったり、小学生の早い段階で英会話スクールに通っている場合もありますが、テスト勉強はきっちり教科書とワークで対策する子がほとんどです。
学校の授業に関係ないテキストで勉強するほうが、定期テスト対策という意味では非効率になることを知っているからです。
まずテスト範囲のワークを何度もやりなおしましょう。ワークに鉛筆で記入すると答えが見えてしまいます。なので付箋や紙を貼って隠す。もしくは記入する前にワークをコピーしておくと良いでしょう。
調べずに回答してみて、一発で◯がついた問題はやり直す必要はありません。バツがついた部分を何回もやりなおしていきましょう。
教科書は丸暗記するまで読み込みます。本文から出題されるテスト問題のパターンを分析すると「穴埋め問題」「並べ替え問題」「内容把握問題」が大部分をしめます。
これらの問題は教科書を丸暗記しておけばほぼ満点がとれます。とは言うものの、教科書本文を丸暗記するのは大変そう、難しいと感じる子どもが多いのも事実です。
教科書を丸暗記できない子は自分で予想問題を作ればいい
効率よく英語の教科書の暗記を済ませる方法を教えます。まずテスト範囲の本文の内容を日本語で確認させます。ざっくりで良いのでストーリー展開を把握させてください。
次に新出単語、新出英文法が含まれる英文をピックアップしてください。仮にユニット1は10個の英文で構成されていたとして、テストで10個とも解答にからんでくることはありません。
多くの場合、重要英単語やそのセクションで学習する英文法が含まれている英文です。
英文をピックアップしたら、どの問題で出題されても回答できる準備をします。ピックアップした英文に対して、並べ替え問題と穴埋め問題を作成します。
これは親がやっても良いですが、できれば子どもにやらせてください。自分が先生になったつもりで問題を作成させます。ノートを1冊準備して、左ページに問題、右ページに解答やポイントを書きこみます。
1英文に対して穴埋め問題が2~3パターン作れそうな場合は、2問、3問をノートに作成してください。どこが穴になるか分からない場合は、どこがなっても対応できるようにすることが重要です。
この方法は問題を作るという意味では面倒ですが、教科書を丸暗記するのが苦痛な子にはおすすめです。問題を作成して、何度も回答しているうちに教科書の重要部分を暗記できていしまう方法なので。
市販の問題集や通信教育でテストの点数が上がらない理由
本屋さんに行けば定期テスト予想問題や教科書にあわせた問題集が売ってます。これを買うのも悪くないのですが、この勉強法の弱点は全てを網羅してないことです。
例えば、ある英文に対して2から3パターンの問題が考えられる場合、予想問題で出題されているのはその1パターンにすぎないわけです。同じ英文でも別の部分が穴埋めになっていたらお手上げになるわけです。
これは進研ゼミやポピーなどの通信教育でも同じことがいえます。考えられるパターンを全て網羅できる勉強法は、教科書の丸暗記が最強。でも覚えるのが大変そうな子どもに、先生になりきって問題を作る勉強法をおすすめしています。
この勉強法は高校英語でも使えます。わたしは学生時代この勉強法で定期テストは常に90点代をキープしてました。高校英語は教科書にそった問題が入手しにくいです。中学生なら書店や通信教育で予想問題を入手できても、高校生用はほぼありません。なので将来をみすえても取り組ませてみてください。
まとめ
今回は75~80点を想定してますが、もし定期テスト問題がワークと教科書のみで出題された場合は90点も夢ではありません。親が子どもに与えるべきは、自信です。まずは中1の間に高得点をとらせてあげましょう!
ちなみにこの勉強法は中2や中3の子も基本は同じです。違うのは教科書から予想問題をつくるさいに、新しい英文法以外に過去の学習内容も組み入れる作業が入るだけです。
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