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読解力を子どもにつけたい!保護者が指導するときのポイント

子どもに読解力をつける重要性、おすすめの教材については、前回話しました。

www.childcarenabi.com

 

今回は、保護者が指導するうえで、絶対覚えておいてほしいポイントを解説します。

どこに向かって進めばよいのか、導けばよいのか、旗印を明確にします。

ステップ1:教科書サイズで2~3行ほどの一文を、正確に理解できる

ステップ2:段落のポイントが分かる

ステップ3:文章全体のポイントが分かる

このうち、当面はステップ1を目標にすればokです。

オーストリア、次いでチェコスロバキア西部を併合したドイ
ツは、それまで対立していたソ連と独ソ不可侵条約を結ん
だうえで、1939年9月、ポーランドに侵攻した。

ポーランドに侵攻したのは、( )である。

https://www.nii.ac.jp/userimg/press_20160726-2.pdf

このレベルの文章を理解できればokです。

これは中学生用の文章です。

なので、お子さんが小学生の場合は、「中学生になったら最低限、この程度の文は理解できるよう指導する」とイメージしてください。

指導のポイント

読解のテクニックを身につけさせるのは、「主語と述語」を明確にさせるため。

これです。

文章の内容を正確に理解するのは、その次の話であり、基本は「主語と述語」が何なのかをハッキリさせられる。ここをゴールにしてください。

読解のテクニックにおぼれてしまうと、本質を見失います。

オーストリア、次いでチェコスロバキア西部を併合したドイ
ツは、それまで対立していたソ連と独ソ不可侵条約を結ん
だうえで、1939年9月、ポーランドに侵攻した。


この文章を読んだときに

主語:ドイツ
述語:侵攻した

を読み取ることができる。これが一番大事です。

 

どの言葉も同じ重要度で読んでると、ポイントが分かりません。

ポイントをおさえるために

一度「主語と述語」だけにして全体のイメージをつかむ。

それから全体にもどって、修飾関係をみながら、内容を把握する。

 

全ての文章をこの流れでチェックするのは面倒だと思いますし、やらなくても良いです。

短い文章は、先頭に主語があるので、述語も探しやすいですから。

 

やっかいなのは、2~3行ぐらいの長さで、修飾語は多い文。

先頭に主語がないので、まず文のイメージがつかめません。

日本語の場合、述語は文の最後にくるので、そこから逆算して主語を探すという手もあります。

 

オーストリア、次いでチェコスロバキア西部を併合したドイ
ツは、それまで対立していたソ連と独ソ不可侵条約を結ん
だうえで、1939年9月、ポーランドに侵攻した。

ポーランドに侵攻したのは、( )である。


この1文なら、「侵攻した」から逆算して主語を探すわけですが

オーストリア、チェコスロバキア、ソ連

と3つの国が並んでるので、文の構造が分からないので
主語がどれか分かりません。

 

「は」に注目すれば「ドイツ」が主語だと分かりますが

調査によると公立中学生の11%がオーストリア、14%がソ連と回答してます。

 

「は」や「が」の近くにある言葉が必ず主語になるとは限りませんが
この当たり前の考え方が、できてないということです。

おそらく

「ケンは私の友だちです」

私の友だちは( )です。

という短い文なら全員が正解するでしょう。

じゃあ、2~3行になると、なぜ間違うのかといえば、主語と述語を探そうとしてないからです。

「主語と述語を探しなさい」と言われれば、やるでしょうが、言われなければやらない。

どの言葉も同じ重さで読んでしまうので、一文が長くなるほど、修飾語が多くなるほど、頭の処理能力がおいつかなくなり、意味不明になるのです。

 

なので、子どもに読解力をつける根底として、「文とは言葉を並べたもので、それぞれ重要度が違う」ということに気づかせてほしいのです。

 

こう言うと、じゃあ「主語と述語」だけ読んだら、他は読まなくていいですか?
と思う人もいるでしょう。

そうではなく、文のイメージを作るために先に主語と述語を探してみましょう
と言いたいのです。

 

この考え方は、日本語だけでなく英語も同じです。高校入試や大学入試、英検やTOEIC、ビジネス英語も同じです。

英文を読んでも、単語の意味は分かるけど、何をいってるのか頭に残らない。

こういう人は「主語と述語(英語の場合は動詞)」を見つけず、どの単語も同じ重さで読もうとしてるのです。

 

ビジネス英語、特に契約の文章は、修飾語がとても多いです。

トラブル防止のために、いろいろな条項がつけくわえられてるからです。

イメージとしては、日本で賃貸契約するときにかわす文章のようなものです。

全ての単語を同じ重さで読もうとすると、意味がわかりません。

なので、主語と動詞だけマーカーをつけて読んでみるのです。

そうすると、修飾語を抜いてので細かいことはわかりませんが、なんの話をしてるか、枠組みがわかります。

参考リンク:
www.childcarenabi.com

今回は、子どもに読解力をつけるときのポイントを話しました。

読解のテクニックは、参考書をよめばいろいろ見つかります。

ただ、それを全て子どもに覚えさせることを目的にすると、本質を見失います。

 

主語と述語を見つけるために、修飾語を一度外したい。

そのために、読解のテクニックを使う

というふうに、全てはここに通じるという1本道を作って指導すると、子どもは迷子にならずに、勉強してくれます。

アルパカ

「小中学の子育てナビ」は、お母さんがいつでも笑顔でいられるように、という思いで開設されたメディアです。

個別指導15年、1000人以上の子どもを教え、同時に保護者と接してきました。その経験をまとめました。仕事や家事で忙しいお母さんの負担を少しでも軽くできたら嬉しいです!
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