中学生の子どもに英検を受けさせようと思ってる保護者向けの記事です。
効率的な勉強法について、個別指導15年の経験をふまえてお話をさせていただきます。
どのレベルの子にも必須の英検教材があります。
旺文社から発売されてる過去問(全問題集)です。
英検書売上シェア№1ですから、入手しやすいです。
英検で困ったら旺文社の教材を買っておけば間違いありません。
英検は、似たような問題が何回もでますので、過去問で勉強するのが一番効率が良いです。
「過去問を使いこなす」ことは、高校入試、大学入試、各種資格試験の勉強で必須スキルです。
子どもが中学生のうちに、保護者から伝えてほしいスキルの1つです。
英検の過去問で勉強するときには、正解数に一喜一憂しないこと。
回答にならなかった選択肢も含めて解説を読み込むことです。
中学生に過去問をやらせると、どうしても合格のボーダー点に達してるかどうかばかり気にします。
ここだけで終わらせると三流
正解になる選択肢だけをチェックするのは二流
正解にならない選択肢まで確認して一流です。
というのも、英検は正解にならなかった選択肢が
次回以降の回答になることもあります。
この英検の傾向をふまえると、解説が詳しい教材を選ぶべきなんですね。
問題と解答だけなら英検のホームページで最新版を無料でみられます。
解説にお金を払うという気持ちで、英検の過去問教材は買ってください。
英検を受ける中学生に必須の教材が、旺文社の過去問(全問題集)だと言いました。
ここからが、お子さんの英語の成績別の話になります。
学校の成績で4~5がついてる子どもは、いきなり過去問演習でかまいません。
ただし、英検を受けるタイミングによっては、学校で勉強してない単語や文法が出題されます。
学力テストや、長期休みに行われる模試との違いはここにあります。
英検は、子どもが中学校で習ったかどうかは配慮してくれません。
英検5級:中学1年終了レベル
英検4級:中学2年終了レベル
英検3級:中学3年終了レベル
というイメージです。
習ってない単語や文法に、どう対処するかを先に決めてください。
全体の1~2割を習ってない場合は、過去問を勉強しながら、解説や教科書を読んで覚えれば問題ありません。
全体の3~4割が未習なら、英検用の単語帳と文法書を使って先に勉強したほうが良いです。
必ずそうするべきとは言いませんが、効率が全然違います。
単語帳は「でる順パス単」が良いです。級別に販売されてます。
文法対策は、これでないとダメという教材はありません。
教科書、学校のワーク、市販の参考書、なんでもokです。
英検用なら
・英検○級をひとつひとつわかりやすく。
がわかりやすく解説されてるのでオススメです。
中学校の英語の成績が3以下のお子さんは、いきなり過去問をやるのはハードルが高いかもしれません。
おすすめは、先に単語を制覇してしまう勉強法です。
中学レベルの英語は、単語力がものをいいます。
これは英検も同じです。
ひっかけの多いTOEICは、単語力だけでは難しいのですが、英検は学校よりの素直な問題ばかりです。
いきなり英文法を勉強させると、頭がごちゃごちゃになって、やる気がなくなります。
まずは、受ける級の「でる順 パス単」だけを準備して、勉強させてみましょう。
それが続くようなら、過去問も買ってあげてください。
英検の試験内容は「リーディング」「ライティング」「リスニング」の3つにわかれます。
※ライティングは3級のみ
3級:「リーディング30問」「ライティング1問」「リスニング30問」
4級:「リーディング35問」「ライティングなし」「リスニング30問」
5級:「リーディング25問」「ライティングなし」「リスニング25問」
ライティングは後回しでかまいません。
リスニングよりもリーディングの勉強を優先させてください。
試験を受ける前に、リスニングの放送になれておく必要はありますが
そればかり勉強していても点数があがりません。
目でみて理解できる英文以上の内容は、リスニングで聞き取れないからです。
日本の英語教育は「読み」が中心だから、いつまでも話せないと非難されることがあります。
ただ、話したり聞いたりするための土台は、「読み」にあるので注意してください。
英語を聞くだけで、得意になること脳の構造上ありえません。(母国語ではなく第二言語を学ぶ場合)
リスニングの勉強
旺文社の過去問(全問題集)にはリスニング問題も収録されてます。
CDは別売りなので、別途費用がかかりますが、音になれないことには対策できないので
ちゃんと勉強してそうなら、買ってあげてください。
英検のリスニング勉強法
まずは、通してリスニング問題をとかせます。
この訓練を通して、リスニング試験独特のスピード感を体におぼえさせます。
リーディングのように、考える時間はそれほどない
ということが分かればokです。
過去問を解いたあとは
リーディングと同じで、正解数だけを気にしても意味はありません。
放送された英文をテキストで確認しながら、もう一度CDを聞かせてください。
そのさい、一字一句を正確に聞き取らせなくてよいです。
正解を導くためのキーワードが、どのように発音されてるかの確認がとれればokです。
テキストをみて英文を訳せるかも、確認してください。
目でみてじっくり考えても訳せないものは、放送問題では対応できません。
理解できないものは、なぜ分からないかを確認します。
単語の知識が欠けてるのか、文法の知識が欠けてるかのどちらかです。
ここまでやったら、さいごに音読をさせましょう。
英検準2級を中学生に受けさせるべきか?
中学卒業程度が英検3級です。
準2級は高校レベルになります。
もともと公文や英会話教室で、学校の進度とは関係なしに英語を勉強してるのであれば、
英検準2級も検討しても良いでしょう。
ただ、それ以外の子供は、受けるメリットとデメリット、両方を検討して決断しないといけません。
デメリットは、学習の負担です。
単語の数はそれほど差はありません。
『でる準パス単』の英検3級版には1300語、英検準2級版には1500語なので、その差は200しかありません。
ただ、覚える英文法の数が増えるので、中学がベースになってるとはいえ負担になります。
中学生の勉強は英語だけではないので、この負担をどう考えるかです。
わたしは、中学生に英検準2級を強く勧めたことはありません。
それよりも定期テストや高校入試でいかに目標を達成させるかに力をいれるべき
というのが基本スタンスです。
英語の期末テストで90点以上がとれてる、模試で志望校の合格判定は安全圏にはいってる子供なら、本人が望むなら英検準2級は受けさせても良いと考えます。
それ以外の子なら、先にやるべきことがある
というのが私の考え方です。
以上が、中学生の英検の勉強法です。
英検を勉強することで、学校の成績も伸びます。
合格することで、自信がついて勉強が楽しくなったという子もいます。
何ごとにもおいても成功体験を積ませることが、大切です。
高校入試は1回しかありませんが、英検なら何回でも受けられます。
受験費用はかかりますが、成功体験の場を用意してあげられる数少ないチャンスです。
「子どもにだけ勉強しろとは言えないからね」と保護者も英検を受ける家庭も多いです。
子は親の背中をみて育つとは言いますが、うるさく言うよりも、保護者が実践して、子を導くのも、ひとつの方法だと思います。
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